「うちみたいな小さな会社でもプレスリリースを出せるの?」や「大手企業だけのものじゃないの?」そんな声を、私たち北摂マガジンはよく耳にします。実は、プレスリリースは大企業だけの広報手段ではありません。地域に根ざして活動する中小企業や店舗、団体にとっても、“知ってもらう力”を持つ大切なツールです。
北摂エリアでは、飲食店の新メニュー、工務店の新サービス、商店街のイベントなど、地域の人にとって価値あるニュースがたくさん生まれています。それを「外に伝えるか・伝えないか」で、企業の認知度や信頼感は大きく変わります。この記事では、北摂の企業やお店が、初めてでも簡単にできるプレスリリースの始め方を具体的に解説します。
なぜプレスリリースが必要なのか
プレスリリースとは「企業や団体が発表する公式のお知らせ」です。ニュース記事やブログ、SNSとは違い、外部に対して“正式に情報を届ける”位置づけがあります。北摂の中小企業にとって、プレスリリースを出すメリットは大きく3つあります。
① 新商品・サービスを知ってもらえる
たとえば吹田市の製造業が新素材を開発した場合。SNSで発信するだけでは限られたフォロワーにしか届きません。しかし、プレスリリースとして外部メディアや検索に残せば、取引先や潜在顧客にも情報が届く可能性が広がります。
② イベント集客に役立つ
地域イベントは「知られていない」ことが最大の課題です。茨木市でワークショップを開催する団体が、プレスリリースを出せば、検索でヒットした人や地元情報を探している人に届きます。口コミやポスターに頼るよりも、はるかに効率的です。
③ 信頼感を高める
「外部メディアに紹介された」という事実そのものが、企業や店舗の信頼につながります。たとえ小さなニュースでも、「記事になった」という事実は、お客様に安心感を与えます。
北摂企業が発信できるネタの例
「特別なニュースなんてない」と思っている方でも、意外とネタは身近にあります。
- 新店舗オープン(茨木市にカフェが開店)
- 新商品の発売(箕面市の和菓子店が季節限定スイーツを発表)
- サービス開始(豊中市の工務店が新しいリフォームサービスを開始)
- イベント開催(吹田市で地域清掃活動を実施)
- 表彰や受賞(高槻市の企業が業界賞を受賞)
どれも地元の人にとっては“知りたい情報”。それをきちんと形にして発信するだけで、広報になります。
大事なのは「地域の人やお客様にとって知る価値があるか?」という視点。自社にとって“当たり前”のことでも、外から見れば新鮮なニュースになることがあります。
はじめてのプレスリリース 3ステップ
ステップ1:ニュースを決めよう!「誰に何を伝えたいか」を整理する
プレスリリースの最初の一歩は「何を伝えるか」を決めること。ここで大切なのは「社内視点」ではなく「外から見た価値」を意識することです。
- 誰に届けたいか?(地域住民? 取引先? 新規顧客?)
- 地域性を出せるか?(「北摂初」「茨木市で唯一」など)
- 小さな取り組みでも人に役立つか?
「の新メニュー」も、「北摂限定メニュー」や「地域の素材を使った」と説明すれば十分なニュースになります。
ステップ2:タイトルを作る
プレスリリースの成否を分けるのがタイトルです。読者やメディア担当者はまずタイトルを見て「読む/読まない」を判断します。
【タイトル作成の基本ルール】
- 30〜40文字以内でシンプルに
長すぎると読みにくく、短すぎると情報不足になります。 - 「誰が」「何を」を必ず盛り込む
例:「吹田市の△△工務店、耐震リフォーム相談会を開催」 - 数字や期間を入れると伝わりやすい
例:「高槻市の〇〇カフェ、春限定“桜ラテ”を4月末まで販売」
よくあるNG例
- 「ついに登場!驚きの新商品!」 → 誰が?何を?が分からない
- 「業界初!絶対にお得なサービス!」 → 広告臭が強くて逆効果
実践のコツ
まず事実をそのまま書いてみる。その後に「地域名」「期間」「特徴」を足す。これだけで「伝わるタイトル」に変わります。
ステップ3:写真と問い合わせ先を添える
文章だけでは、読者の頭にイメージは残りません。写真を1枚添えるだけで「信頼感」と「わかりやすさ」が一気に上がります。
写真の選び方
- 商品やサービス:目で見て理解できるビジュアルを
- イベント:会場や参加者の様子、告知ポスターでも可
- 人の顔:代表者やスタッフの写真は安心感を与える
プロカメラマンでなくても大丈夫。スマホ撮影でも、明るく・ブレがない写真なら十分です。
問い合わせ先の重要性
最後に必ず 連絡先 を記載しましょう。
- 会社名/店舗名
- 担当者名
- 電話番号・メールアドレス
- 公式サイトやSNSリンク
ここが抜けると「興味は持たれたのに連絡できない」という致命的な失敗になります。むしろ、問い合わせ先まできちんと記載することで「正式な情報源」として信用されます。
まとめ:プレスリリースを通じて想いを外に伝える
プレスリリースは、大手企業だけが使う特別な広報手段ではありません。北摂で活動する小さな会社やお店でも、ちょっとした新商品やイベントの案内をニュースとして形にすれば、地域の人にとって価値ある情報になります。
大切なのは「何をニュースにするのか」を考え抜き、その魅力を短く端的なタイトルにまとめ、写真や問い合わせ先を添えて正式な情報として発信することです。これらの基本を押さえるだけで、あなたの会社やお店の取り組みは、単なる告知ではなく“地域に届くニュース”として広がっていきます。
北摂にはまだまだ知られていない素敵な企業やお店がたくさんあります。だからこそ、プレスリリースを通じて想いを外に伝えることが、未来のファンづくりや新しい取引先との出会いにつながります。
北摂マガジンは、そうした地域の声を記事に変え、確かなかたちで届けるお手伝いをしています。「まずは試してみたい」と思われた方は、ぜひ一度ご相談ください。あなたの“伝えたい想い”を、私たちが未来へつなげます。